Web APIって何?仕組みと利用事例を解説!

公開日:2025/01/08
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「Web API」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。地図アプリやSNSなど、日々利用するサービスに密接にかかわっています。しかし、仕組みや活用方法について具体的に理解している人は少ないかもしれません。この記事では、Web APIの基本的な仕組みや活用方法について分かりやすく解説します。

Web APIとは?

Web APIという言葉を聞いたことがなくても、わたしたちは、日常生活の中で気付かないうちに数多く利用しています。たとえば「家計簿アプリの銀行口座の残高や取引履歴を確認できる機能」や「ログイン時にSMSを利用した認証サービスが提供される機能」などはよく使われています。

APIとは

APIとは、あるプログラムの一部の機能を、他のプログラムから利用できるようにする仕組みのことです。APIを活用することにより、開発者は特定の機能を最初から構築することなく、既存の機能を活用してアプリケーションを開発できます。

これは、サービスで使っているプログラミング言語と同じ言語でシステムが構築されていることが特徴です。言い換えれば、連携するアプリやサービスで異なるプログラミング言語が使われていた場合は連携できません。

通信するためには、プログラミング言語を一致させる必要があるのです。

Web APIとは

APIを、HTTPまたはHTTPSを利用して実現したものです。利用者側のプログラムがWeb APIに指示を出した際には、サーバーがWebを利用して通信し、必要な情報や機能を提供するため反応を返します。

HTTPやHTTPSを採用することで、プログラミング言語が異なっていても互換性を維持したうえで通信できる点がメリットです。また、Webブラウザ上でも動作可能です。

さらに、リアルタイムでデータが更新される仕組みが備わっているため、非常に汎用性が高い点も長所として挙げられます。

Web APIがもつ3つの役割

この仕組みは、異なるプログラム間の橋渡しをする技術として、導入する側にも提供する側にも大きな利点をもたらします。ここでは、Web APIがもつ主要な役割について説明します。

開発支援

Web APIは、企業が新たなサービスや機能を開発する際に、その負担を大きく軽減してくれます。通常、自社サービスをゼロから構築するには、多くの時間、資金、そして専門知識が必要です。

しかし、すでに公開されているWeb APIを活用すれば、そのプロセスを大幅に簡略化できます。

導入に必要な手順は、既存のサイトやアプリにAPIを取り入れるだけです。中には無償で使えるものもあり、非常に低コストで利便性の高いサービスを実現できるのも魅力です。

顧客満足向上

Web APIの活用は、顧客体験の向上にも大きく寄与します。異なるアプリ間の接続を容易にしてくれるため、ユーザーはサイトを離れることなく安全かつ迅速に使用可能です。

たとえば、Webページ上に動画を埋め込むAPIを使用すれば、視覚的な情報提供が可能になります。また、商品の使い方を説明する動画やレビューを直接埋め込むことで、顧客が製品やサービスを具体的にイメージしやすくなり、購買意欲が刺激されるでしょう。

ビジネス拡大

公開されたAPIが、他のサービスと組み合わされて利用されることで、新たな連携やビジネスチャンスが生まれる可能性があります。たとえば、Web APIを通じて他社のサービスやアプリに機能を提供すれば、直接接触できなかった新たなユーザー層にアプローチすることが可能です。

これにより、APIを導入する側だけでなく、提供する側も新たなユーザー基盤を構築でき、ビジネスの拡大につながるのです。

Web APIにはどんな種類があるのか

Web APIは、実装方法や設計思想によっていくつかの種類があります。これらの違いを理解することで、用途に応じた最適なAPIを選べ、効果的に活用できます。

大きく分けてSOAPとRESTに分かれますが、多くの場合RESTを使用すればいいでしょう。

SOAP API

SOAPは、黎明期に広く採用されていた通信プロトコルです。この方式では、データの送受信にXML形式を使用し、リクエストとレスポンスを行います。

しかし、SOAP APIの仕様は非常に複雑であるため、近年ではあまり使われていません

REST API

RESTは、通信プロトコルではなく、分散システムでの設計原則であり、ガイドライン的な位置づけのものです。通信プロトコルではなく、アプリ連携に適した設計思想をもっています。

すべての情報やリソースが一意のURIで表現され、クライアントからのリクエスト内容が非常に読み取りやすくなっているのが特徴のひとつです。また、各リクエストはレスポンスと対になっており、インターフェースも統一されているため、非常に読み取りやすいです。

さらに、登録や取得、更新、削除といった基本操作を、HTTPメソッドのPOSTやGET、PUTおよびDELETEに割り当てるなど、統一された操作体系を実現しています。これによりユーザビリティが向上し、使い勝手がよくなったことで、他のサービスとの連携が容易になっています。

加えて、拡張性が高いのも大きな長所です。各リソースに関連する別の情報へのリンクを含めることで、データや機能を柔軟に拡張できます。

Web APIの活用方法について

Web APIは、現代のWebサイトやアプリケーション開発において不可欠なツールとなっています。その最大の利点は、異なるプログラム間で機能を共有することで、サービスの利便性やユーザー体験を向上させられる点にあります。

では、Web APIをどのように効果的に取り入れるべきかについて、具体的に考えていきましょう。

最適なAPIを選択する

Web APIを選ぶ際には、まずユーザーニーズを正確に把握することが不可欠です。顧客がどのような目的でWebサイトやアプリを訪れるのかを深く理解し、利便性が高くなるように設計することが大事です。

顧客がどのような課題を抱えているのか、どのような目的でサービスを利用するのかを見極めましょう。たとえば、Eコマースサイトでは決済の確実性や迅速化が求められます。

そのため、クレジットカード会社やPayPalのような実績のある決済関連のAPIを組み込むことで、安心してシームレスな購入体験を提供できます。適切なAPIを選定することで、ユーザーにとって利便性の高い環境を実現可能です。

自社サイト・アプリに相性のよいAPIを導入することは、ユーザーの満足度を高め、サイトやサービスの評価向上に直結するため、重要な検討事項です。

活用できるAPIの例

Web APIは、サービスの利便性を高め、顧客体験を向上させる強力なツールです。その活用にあたっては、ユーザー視点を重視し、適切なAPIを選定する必要があります。

その一例として挙げられるGoogle Map APIは、WebサイトにGoogle Mapの機能を組み込めるAPIです。訪問者は地図を拡大・縮小したり、目的地の周辺情報を確認したりと、別サイトに居ながらGoogle Mapアプリを使用しているかのような利便性が実現します。

また、EC関連サイトでは、Amazon APIの活用がおすすめです。Amazonには複数のWeb APIがあり、大量出品者向けの「Amazon MWS API」では納品や出荷管理が、アフィリエイター向けの「Amazon Product Advertising API」では価格や商品情報のタイムリーな取得が可能です。

また、動画を用いた説明が有効な場合は、YouTube APIを活用してサイト内に再生プレイヤーを埋め込むことで、ユーザーがアプリやサイトを離れることなく情報を得られます。加えて、ソーシャルメディアの機能を取り入れる必要がある場合は、TwitterやFacebookのAPIが役立つでしょう。

SNS上での投稿やフォロー、いいねにとどまらず、自動投稿や高度なデータ分析など独自の機能を追加することも可能です。

課金体系を確認

Web APIには、無償で利用可能なものから従量課金やコール数に応じた課金が行われる有償のものまで、さまざまな料金体系が存在します。無償枠がある場合でも、利用状況に応じて費用が発生するケースもあるため、事前に課金の仕組みや支払い方式を十分に確認しておく必要があります。

注意点として、長期的な利用を見越している場合は、コストパフォーマンスを評価することが大切です。Web APIは、異なるサイトやアプリ間での連携を低コストで実現できる、開発体制を強力に支援してくれる仕組みです。

しかし、利益以上の課金が必要になっていた場合は、導入のメリットはありません。費用対効果を検証し、得られるメリットに応じたプランに設定することが重要です。

利用登録

採用するWeb APIと課金プランが決定したら、利用登録を完了させ、APIキーとシークレットを取得しましょう。シークレットとは、パスワードに該当するものです。

そのため、取り扱う際の管理には十分な注意が必要です。管理手段のマニュアル化などのソフト面、およびセキュリティソフトなどと合わせての管理が必須といえます。

APIキーの設定

取得したAPIを、自社サイトやアプリに設定します。多くの場合、Web APIには、実装に役立つマニュアルが準備されているので、参考にしながらアプリやWebサイトにWeb APIを実装してください。

導入前に検討したように、ユーザーニーズを満たすように設定することが大事です。顧客動線を意識して設置するなど、慎重に考慮しましょう。

APIの導入検討と設定が適切にできていることで顧客満足度が高まり、収益向上につながります。そのため、慎重に検討しながら実装しましょう。

まとめ

Web APIは、異なるサイトやアプリ間で機能やデータのやりとりを可能にする技術です。この技術は、現代のデジタルサービスに欠かせない存在です。企業はWeb APIを導入することで、サービスの利便性を向上させ、顧客体験を強化できます。また、APIの利用によって開発リソースを効率化し、スピーディなサービス提供を実現することも可能です。ユーザーのニーズを起点に、適切なWeb APIを選定・活用することで、企業とユーザー双方に大きなメリットをもたらすでしょう。Web APIの理解と活用を深め、ビジネス拡大の足掛かりにしてください。

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